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金融商品詐欺とは?最新の手口・事例と被害に遭わない為の防犯対策

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金融商品詐欺の最新手口と防犯対策

金融商品詐欺という言葉を耳にしたことはありますか?

オレオレ詐欺や還付金詐欺と同様に、特殊詐欺と呼ばれています。

特殊詐欺とは電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、不特定多数の人から指定した預貯金口座へ現金を振り込ませる手法です。

そんな特殊詐欺への防犯対策として、どんな手口があるのか知っておくことも有効です。

こちらのページでは、金融商品詐欺の被害状況や手口から、どのような対策を行えば良いのかお話ししていきます。

目次

金融商品詐欺とは?

金融商品詐欺とは、未公開株や社債、ある商品が今後値上がりすると嘘をつき、それらを購入する目的で現金を要求します。

犯人の目的は現金を騙し取ることなので、実際に株が値上がりすることはなく、商品購入の場合も現物が手元に届くことはありません。

興味がないと電話を切っても、勝手に購入したことにして解約料を要求されるようなこともあるなど、巧妙な手口が特徴です。

金融商品詐欺は、電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、不特定多数の人から指定した預貯金口座へ現金を振り込ませるやり方から、特殊詐欺に分類されます。

特殊詐欺の被害者となるのは65歳以上の高齢者が8割以上を占めます。

特にオレオレ詐欺や預貯金詐欺では高齢者の割合が98%を超えるほどです。

しかし金融商品詐欺では、全体の被害者のうち65歳以上の高齢者に占める割合は33.3%です。(令和4年1〜7月現在)

高齢者に限らず被害者となりうるため、若い世代でも注意が必要な犯罪なのです。

金融商品詐欺の最新被害件数

金融商品詐欺は、若い世代でも注意が必要な特殊詐欺の手口だとお話ししました。

一体どれくらいの被害が出ているのか、警視庁のエクセルデータを元に被害件数を以下にまとめてみました。

平成22年 112件
平成23年 773件
平成24年 1986件
平成25年 1875件
平成26年 1228件
平成27年 663件
平成28年 346件
平成29年 104件
平成30年 46件
令和元年 27件
令和2年 58件
令和3年 30件

金融商品詐欺の被害件数は平成24年をピークに減少傾向にあります。

しかし令和3年も認知件数は30件あり、残念ながらまだ被害が出ている状況です。

表には含まれていませんが、令和4年上半期(1〜7月)も既に15件認知されています。

撲滅にはもう少し時間がかかりそうですね。

金融商品詐欺の最新被害金額

次に金融商品詐欺の被害金額を見てみましょう。

先ほどの被害件数と同様に、警視庁のエクセルデータを参考にして被害金額を以下の表にまとめました。

平成22年 701,235,822円
平成23年 6,944,741,229円
平成24年 18,613,416,073円
平成25年 17,879,863,124円
平成26年 12,504,642,617円
平成27年 6,733,238,288円
平成28年 2,472,135,990円
平成29年 724,654,066円
平成30年 265,154,900円
令和元年 193,353,030円
令和2年 416,257,000円
令和3年 265,497,000円

金融商品詐欺の被害金額も、平成24年をピークに減少傾向にあります。

しかし、いくら減少傾向にあると言っても、令和3年にも2億円を超えるお金が詐欺により奪われています。

金融商品詐欺の最新手口!

自分は大丈夫だと思っている人こそ、特殊詐欺の被害者になりかねません。

防犯対策として、金融商品詐欺ではどんな手口が用いられるのか知っておくことが大切です。

最新の金融商品詐欺手口は、以下の4つのタイプに分けられます。

  • 劇場型
  • 公的機関装い型
  • 代理購入型
  • 被害回復型

金融商品詐欺には、未公開株・社債・ファンドなどのワードが使われることが多いため、このような話題が出てきたら疑う癖をつけたいですね。

それぞれどのような手法が用いられるのか、詳しくご紹介していきます。

未公開株に関する金融商品詐欺

未公開株に関する金融商品詐欺では、ある日突然電話などを使って「○◯社の未公開株を購入しないか」という連絡が入ります。

そういった話に興味はないと一度は断ることができても、そのまま終わらせないのがこの手口の恐ろしいところです。

数日後、別の会社を装った人物から「○◯社の未公開株を高値で購入したいが持っていないか」という連絡が入るのです。

聞き覚えのある会社の未公開株が話題となることで、転売して設けを得ようと考えた被害者が、最初に連絡して来た相手から株式を購入すると、それ以降業者とは連絡が取れなくなってしまいます。

ここでようやく詐欺だったと気づくのです。

複数の人から儲かるという話を聞かされることで、無意識のうちに犯人たちの話を信じ込んでしまうよう仕組まれているのが、劇場型と呼ばれる未公開株に関する金融商品詐欺の特徴です。

金融機関を装う金融商品詐欺の手口

金融庁など公的機関を装って、未公開株や社債を購入させる手口も存在します。

この手口でも先ほどの劇場型と同様に、事前に未公開株に関する連絡を入れておきます。

そして数日後、金融庁を装った人物が「未公開株に関する詐欺被害について知っているか」と電話をかけてくるのです。

怪しい話を持ちかけられたことがあると打ち明けると「その株は上場予定があるので大丈夫」などと、安心させるようなことを告げます。

金融庁の人に大丈夫と言われたことで油断した被害者が、最初に連絡があった会社に連絡し、未公開株や社債を購入してしまうことでお金を騙し取られてしまいます。

実際のところ上場承認の手続きは、基本的にそれぞれの取引所と企業間で行われます。

そのため金融庁などの金融機関が、未公開株の上場情報を知っているというのはおかしな話なのですが……

公的機関を名乗られると、その情報を信じてしまう心理が利用されてしまうのです。

代理購入を依頼する金融商品詐欺の手口

これまでのように自らが未公開株を購入してしまうよう仕向ける手口だけでなく、「お金を振り込むので、代理で未公開株を公開してほしい」と依頼してくるケースもあります。

自分で株を購入するように仕向ける手口であれば、株取引に興味がない人なら断ることができるかもしれません。

しかし、この手口の場合には「1000万円振り込むので750万円分の株を代理購入して欲しい」などと求められるため、株式の知識がなくても250万円分の利益が手に入ると信じて協力してしまうのです。

もちろん代理購入をしたところで、お金が振り込まれることはありません。

さらに代理購入を依頼する金融商品詐欺では、詐欺かもしれないと気づいて解約を申し出ても解約できないことが多いのが特徴です。

被害回復を偽る金融商品詐欺の手口

金融商品詐欺による被害は一度で終わらないのが恐ろしいところです。

なんと、一度被害に遭った人を再び狙う被害回復型の手法というものが存在するんです。

被害回復型の場合には、一度被害に遭った人に電話をかけ「騙されて購入した会社の株式を買い取るので、代わりに◯◯社の株式を購入してもらえますか」などと持ちかけます。

詐欺により損した分を取り戻すチャンスだと相手の指定した株式を購入したところで、買取代金が振り込まれることはありません。

金融商品詐欺の被害に遭わない為の対策

非常に巧妙に仕組まれた金融商品詐欺の被害に遭わないために、どのような防犯対策を行えば良いのでしょうか。

ここからは、すぐにでも取り組める金融商品詐欺への対策をご紹介します。

【金融商品詐欺の被害に遭わないための防犯対策】

  • 会社名を調べる
  • 金融庁や公的機関の名前を出されても信用しない
  • 怪しい儲け話に乗らない
  • 家族や警察に相談する

会社名を調べる

未公開株や社債を販売できるのは、登録を受けた証券会社と未公開株や社債の販売会社に限られます。

金融商品を扱うような紛らわしい会社名を名乗ったり、無許可で信託事業を行っている会社である可能性を考慮して、怪しい電話がかかってきたら電話口の相手が名乗った会社名を調べる習慣をつけましょう。

また金融庁のHPでは、未公開株や社債を購入しないかという話を持ちかけられた際には、金融庁金融サービス利用者相談室、または証券取引等監視委員会情報提供窓口への情報提供が推奨されています。

最寄りの警察署では、その会社に絡んで過去に詐欺被害に遭った人がいるかいないか知ることができる可能性もあります。

会社名を調べたら、信頼できる窓口への相談をおすすめします。

金融庁や公的機関の名前を出されても信用しない

金融庁など公的機関の名前を出されると、その人の言っていることが正しいように感じられます。

しかし、実際に身分証を見せてもらったわけでもない、電話で話しただけの相手を信用するのは非常に危険です。

そのような人物から儲け話が出たなら、電話をかけてきた人物に部署と名前を聞いて、一旦電話を切りましょう。

さらに、相手の言っていた部署やそのような人物が存在するのか、金融庁や公的機関に問合せられると良いですね。

怪しい儲け話に乗らない

詐欺の犯人は、株式などの知識がない人を狙って、専用用語を多用し言葉巧みに購入へと誘導してきます。

しかし、未公開株・社債・ファンドなどが絡んだ怪しい儲け話が出たら、詐欺を疑いましょう。

そう簡単に儲けが出るような投資はまず存在しません。

家族や警察に相談する

おいしい儲け話が出れば、周囲に話さず自分1人で突き進んでしまいそうなものですが、詐欺に遭わないためには第三者へ相談することが非常に重要です。

家族や警察へ相談し、第三者目線のアドバイスを受けられれば、漠然となんだか怪しいと感じていた人も、明確に詐欺だと気付けるはずです。

そのためには、日頃から何か変化があれば相談できる環境を作っておく必要があります。

家族はもちろん、地域でのコミュニケーションをしっかりとって、気軽に相談できる環境作りをしておきたいですね。

まとめ

以上、金融商品詐欺の最新手口と防犯対策をご紹介しました。

金融商品詐欺では言葉巧みに儲け話を持ちかけ、自分も簡単に大金が手に入るような気にさせてきます。

冷静になれば怪しい儲け話だと理解できるのですが、自分自身の身にそのようなことが起こった場合に果たして冷静でいられるでしょうか。

そこで、手口を理解しておくことはもちろん、怪しい電話がかかってきたらどのように対処するのか、日頃から周りの人と話しておけると良いですね。

金融商品詐欺のほかにも、巧妙なやり方で現金を騙し取る特殊詐欺には様々な手口があります。

他の特殊詐欺についても理解しておけると、より安心ですね。

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