お仕事やプライベートでお世話になることが多いパソコン。
しかし買い物の履歴や、お仕事の情報、パスワードなど、個人情報が詰め込まれています。
ちょっとした操作ミスや、あるサイトにアクセスしただけであなたの個人情報が抜かれたり、架空請求が行われることもあります。
ですので、単純作業や買い物でしか使っていないという方でも、回避方法やセキュリティ対策を知っておくと、リスクを回避できるかもしれません。
ぜひ記事をお読みになって簡単にできることから対策をしていきましょう。
パソコンがウイルスに感染した時のリスク
そもそもパソコンがウイルスに感染すると、どのような問題があるのでしょうか。
パソコンをどういった目的で使用しているかにもよりますが、具体的に以下のようなリスクを伴うことが考えられます。
【パソコンがウイルスに感染した時のリスク】
- 個人情報が盗まれる
- 仕事関係の情報が抜かれる
- パソコンやファイルが故障
- クレジットカード被害に遭う
- 乗っ取られて犯罪に利用される
個人情報が盗まれる
パソコンがウイルスに感染した場合、内部に保存されている情報やデータが盗まれる可能性があります。
個人用パソコンの場合、クレジットカード情報が狙われやすいと言われています。
他にも、登録しているメールアドレス宛に勝手にメールを送りつけるなんてことも。
仕事用のパソコンでも、登録されたメールアドレス宛に社員を装ったメールを送信されてしまうかもしれません。
もしもそのメールを相手が開いてしまったなら、相手のパソコンでウイルスが悪さをします。
自分が被害に遭うだけでなく、周りの人にも迷惑をかけることにも繋がりかねないのが、パソコンのウイルス感染の恐ろしいところなのです。
仕事関係の情報が抜かれる
また、仕事用として使用しているパソコンの場合には、業務上の大切な情報が抜かれてしまう可能性があります。
顧客情報の流出など、ニュースでも度々目にします。
どんな仕事であっても、信用は求められるものですので、情報漏洩は防ぎたいですよね。
もしホームページを運営している会社であれば、ホームページの内容を改ざんされてしまう危険も。
改ざんの際、ページ内にウイルスを仕込んでおく悪質なケースもあります。
もし閲覧者がリンクをクリックすれば、さらにウイルスの被害が拡大してしまうのです。
会社としての情報セキュリティ対策不足が明るみとなれば、世間からのイメージ悪化や取引先からの信頼を失うことにも繋がりかねません。
パソコンやファイルが故障
ウイルス感染すると、パソコン内に保存しておいたデータを持ち出されるだけでなく、データ自体が消されてしまったり、破壊されてしまうこともあります。
故障したデータを復元できれば良いですが、完全な状態に戻すことは難しく、膨大な時間がかかることが予想されます。
特に仕事で使用するパソコンの場合、ファイルの故障によって業務に支障をきたすことが考えられます。
また、パソコン内に侵入したウイルスが、大きな負荷がかかる処理をしはじめるケースもあります。
その場合、メモリなどが著しく消耗されパソコンの動きが鈍くなったり、ハードディスクなどパソコン本体を故障させてしまう可能性があります。
パソコンが故障してしまえば、もうデータを取り出すことすら難しくなるため、さらに厄介なことになってしまいます。
クレジットカード被害に遭う
先ほど、個人情報が盗まれるというところで、クレジットカード情報が狙われやすいとお話ししました。
盗まれたクレジットカード情報が不正に利用され、勝手に買い物されてしまうなどの被害に遭う可能性があります。
クレジットカード情報があれば、ネットショッピングを使った不正利用の他、株の売買などに使用されることもあるため被害額が大きくなる場合も。
もし不正利用に気づいたら、すぐにカード会社に連絡してカードの利用を停止してもらいましょう。
さらなる被害を防ぐため、早急に対応することが大切です。
カード会社が調査し不正利用であることが明らかとなれば、チャージバック(取引を取り消し返金するなどの対応)をしてくれることもあります。
カード停止手続きが完了したら、警察への被害届提出も行っておきましょう。
乗っ取られて犯罪に利用される
クレジットカードの不正利用など目に見える被害の他に、乗っ取られて犯罪に利用されることもあります。
もしパソコンがウイルスにより乗っ取られた場合、自分の知らないところで様々な犯罪に利用されてしまうなんてことも……
例えば、他サイトへの侵入やサーバー攻撃、迷惑メール配信の中継地点として利用されたりと、知らない間に犯罪に加担させられるのです。
自分自身では何も行っていなくても、周囲から見ればあたかもあなた自身が実行したように見えてしまうのが厄介な点です。
パソコンへのウイルスの感染経路
感染すると非常に厄介なウイルスですが、そもそもどういった経路で感染するのでしょう。
パソコンへのウイルス感染経路として考えられるのは、以下のようなところです。
【パソコンへのウイルスの感染経路】
- メール
- Webページ
- 社内ネットワーク
- ファイル共有ソフト
- USBメモリー、外付けHDDなどの記憶媒体
- マクロ機能
パソコンへのウイルスの感染経路として多いのが、メールです。
メールに添付されたファイルを開くことでウイルスに感染してしまうため、不用意にファイルを開かないよう注意しましょう。
特に知らないアドレスからのメールや、文章がおかしいメールには警戒して対応しましょう。
また、HTML形式で書かれているメールの場合、ファイルを開かなくてもメールを確認しただけでウイルスに感染してしまう可能性があるため要注意です。
日常でよく使用するツールとしては、メールの他にWebページからもウイルスに感染する可能性があります。
怪しいサイトを利用しないよう気を付けるのはもちろんなのですが、近年ウイルスによる犯行も巧妙化し、公式サイト内に不正侵入しウイルスを設置するケースも増えています。
閲覧しただけで感染してしまうので、パソコンのウイルス対策をしっかりと行っておく必要があります。
その他、社内ネットワーク、ファイル共有ソフト、USBメモリーのような記憶媒体などを介してウイルスに感染することもあります。
会社で使用しているパソコンの中に、ウイルスを持ったパソコンが1台でもあれば、一気に感染が広がってしまいます。
さらにウイルスの種類によってはサーバーに侵入したり、顧客データを破壊したりと、オペレーションに影響を及ぼす場合もあります。
パソコンのウイルス感染予防策や対策
様々なツールを介して感染する可能性のあるウイルス。
大切な情報やパソコン本体を守るため、どのような対策が必要なのでしょうか。
具体的な感染予防策と対策について、考えてみましょう。
【パソコンのウイルス感染予防策や対策】
- ウイルス対策のセキュリティソフトを入れる
- 「http://」から始まるサイトにアクセスしない
- フリーWiFiを使用しない
- 安全なデバイスを使用する
- 容易にダウンロードしない
- 添付ファイルの受け取りは注意
- 身に覚えのない請求は無視する
- IDやパスワードを統一しない
ウイルス対策のセキュリティソフトを入れる
まずウイルス感染対策として欠かせないのが、セキュリティソフトの導入です。
マイクロソフト社が開発・提供しているWindows用のセキュリティソフト「Windows Defender」のように、元々パソコン内に付属しているセキュリティソフトがあります。
その他にも、ウイルス対策を専門にしたメーカーの開発したセキュリティソフトも販売しています。
このように、セキュリティソフトと言っても純正からメーカー商品まで種類豊富です。
使用するパソコンの台数やサポート面などから、あなたに合ったものを選んで活用してみてくださいね。
「http://」から始まるサイトにアクセスしない
インターネット上には「http://」から始まるサイトと「https://」から始まるサイトがあることを知っていますか?
一見見落としがちなポイントですが、「http://」から始まるサイトは暗号化されていません。
個人情報を暗号化できないサイトで入力した情報は、第三者に個人情報を盗み見られてしまうリスクが高く、安全だとは言い切れないサイトなのです。
そのため「http://」から始まるサイトにはアクセスしないのが、ウイルスへの対策の一つとなります。
特に会員登録などで個人情報を入力する場合には、通信を暗号化している「https://」から始まるサイトであることを確認しておきましょう。
フリーWiFiを使用しない
駅や商業施設などで利用することのできるフリーWiFi。
便利なので使用しているという方もいらっしゃるかもしれません。
しかし誰でも利用することのできるフリーWiFiは、誰でも利用できる分リスクも伴います。
フリーWiFiでは1つのルーターを複数の利用者で共有しています。
そのため、見ず知らずの誰かに自分の端末からルーターへ送信したデータが見られてしまう危険があるのです。
もしフリーWiFiを使用する際には、鍵マーク表示のあるセキュリティ保護されたネットワークを選ぶようにしましょう。
安全なデバイスを使用する
USBメモリーなどの記憶媒体からもウイルスに感染する可能性があります。
そこで外部デバイスと接続する際には、その安全性にも気を配る必要があります。
記憶媒体の他にも、空港や駅、電車内などに設置された公共のUSB充電器にもウイルスが仕込まれているかもしれません。
誰でも使用できる充電器の存在は、非常に便利で助かりますが、絶対に安全とはいえないことを頭に入れておきたいですね。
容易にダウンロードしない
何か必要なファイルをダウンロードすることもありますが、安全が確認できないサイトからのデータにはウイルスが仕込まれている可能性があります。
そのため、サイトの安全性を確認しないまま、容易にダウンロードしてしまうのは非常に危険なのです。
添付ファイルの受け取りは注意
ウイルスへの感染経路としてメールが多いとお話ししました。
メールに添付されたファイルをクリックすることでウイルスへ感染する可能性があるため、添付ファイルの取り扱いには注意が必要です。
知り合いからのメールであっても、相手のパソコンがウイルスに感染し、なりすましてメールを送っているケースも考えられます。
メールの文面などから違和感を感じたなら、添付ファイルは開かないでおいた方が安全です。
また、オンラインショッピングサイトや宅配業者を装ったメールが届くこともあります。
よく見てみると送信先のアドレスが微妙に違っていたりするのですが、しっかり確認しないと見落としてしまうほど巧妙に作り込まれています。
不審に思うところがあれば、企業へ電話などで問い合わせをして安全が確認できるまで、添付ファイルは開かないでおきましょう。
身に覚えのない請求は無視する
もしも身に覚えのない料金請求のメールが届いた場合、無視するようにしましょう。
メール本文に記載されたリンクをクリックすると、ウイルスに感染する可能性があるためです。
メールの他にWebページ閲覧中に突然表示されるポップアップ画面も、記載されたリンク先へアクセスするとウイルスに感染することも考えられるため、無視しておく方が安全だといえます。
突然、お金の請求をされると慌ててしまいますよね。
支払い期限や支払わなかった場合アカウントが停止されるなどの脅し文句があると、さらに焦ってしまうものです。
しかしそれに反応してしまうと、ウイルス感染へのリスクだけでなく、特殊詐欺に巻き込まれる可能性もあります。
そのため、身に覚えのない請求が届いた場合には、無視しておくのが一番です。
IDやパスワードを統一しない
IDやパスワードを求められる場面が多く、管理するのが大変ですよね。
そこでいつも同じIDやパスワードに設定しているという方も多いと思います。
しかしIDやパスワードを使い回していると、もし個人情報が盗まれた場合に、他のサービスにもアクセスされ被害を大きくしてしまうことが考えられます。
管理が大変ではありますが、IDやパスワードはそれぞれ変えておくことをおすすめします。
また、パスワードはアルファベットの大文字小文字、数字を組み合わせて設定しておくと解析されにくいと言われています。
サイトによっては指紋認証や顔認証が使えるところもあるので、こういった認証方式を選ぶのも一つの手です。
まとめ
以上、パソコンのウイルス感染による被害と、対策についてご紹介しました。
そんなに頻繁に使うものでもないから自分は大丈夫と思っていても、本当にいつ被害に遭うか分かりません。
自分だけでなく、周囲の人をも巻き込む可能性のあるウイルスは、非常に恐ろしい存在です。
しかし対策を講じていれば、ある程度ウイルスから身を守ることもできます。
今回いくつか対策をお伝えしたので、ぜひすぐに取り組めそうなものからはじめてみてくださいね。
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