あなたが普段利用している電車や新幹線、そして駅構内に通り魔が出たらどうしますか?
どう対処するかイメージできているかどうかで瞬間の動きが変わってきて、通り魔の場合、それが生死にも関係してきます。
決して他人事ではない日本の通り魔事件。
本記事では通り魔に遭遇しないように狙われないようにする予防策や、直面してしまった時の対策について解説しています。
最後に、この記事では過去の事件に関する詳細情報は書きませんので、実際に起きた事件のことを見たくないという方も安心してお読み下さい。
駅や電車内で通り魔に遭遇・狙われないための予防策
なんと言っても駅や電車内で通り魔に遭遇しない、遭遇してもターゲットにされないことが重要です。
そのために日頃からできることを紹介します。
テーマは「警戒心」で、何事もない日常生活においていかに警戒心を持って行動できるかが鍵になります。
通り魔に狙われないための予防策
- 人の多い時間帯の便・駅を避ける
- スマホに集中しない
- 出来るだけ動きやすい服装をする
- 駅内の避難場所や避難経路を確認しておく
- ターゲットになりやすい人はより警戒する
- 不審者とは距離を置く
- ホームの先頭に立たない
この予防策について一つずつ解説していきたいと思います。
人の多い時間帯の便・駅を避ける
通り魔は人通りの多い場所で犯行を起こしやすいというデータがあります。
一般的な犯罪者と異なり、世間の注目を浴びたい・誰でもいいから危害を加えたいという思考が働き、結果的に人が多いところに現れやすいそうです。
人が多いところですと「駅」「学校」「週末の街中」などが事件の起こりやすい場所です。
今回は電車や駅をテーマにしていますので、電車や駅で言うと人がたくさん乗っている時間帯が狙われやすいという統計が出ています。
通勤通学のラッシュ時間だったり、連休や週末で人がたくさん乗っている時間帯はターゲットにされやすいので、できる限り避けるようにしましょう。
もちろん仕事や学校の場合、混み合う時間帯を避けられない人も出てくると思います。そう言った方は後ほど紹介する、予防策や対策をしっかり講じておきましょう。
スマホに集中しない
警戒心と真逆にあるのが「隙」や「油断」です。
通り魔は誰でもいいから危害を加えたいと思っているので、近場で危害を加えやすい人を狙います。
その際に狙われやすいのが「隙」や「油断」が見える人です。
具体的にはスマホをいじりながら歩いていたり、音楽を聴きながら歩いていたりと、何かに夢中になって周りの異変に気付けない人です。
隙を見せないためにも、外出中は常に周りを気にかけながら、警戒心を持って行動しましょう。
また音楽や通話を楽しんでいる人は、イヤホンの使用に要注意です。
イヤホンを使っていると周りの音が入ってきづらく、万一近くで通り魔が出た時に、周りの声が入ってこないと逃げ遅れてしまいます。
出来るだけ動きやすい服装をする
通勤時は難しいと思いますが、もしも電車に乗るときに服装を選べるのであれば、動きやすい格好をしましょう。
履いている靴で逃げる速度も格段に上がってきますし、電車が停止した場合、窓から無理やり外に出るというケースもあります。
そんなときヒールやパンプス、またスカートだとかなり動き辛くなってしまいます。
また服装以外でも髪の長い人は、逃げる際に髪の毛を掴まれやすいというデメリットがあります。
そのために髪を切る必要まではありませんが、もしも通り魔に遭遇してしまって逃げる時にはパーカーや帽子をかぶって、髪の毛を掴まれないように工夫しましょう。
駅内の避難場所や避難経路を確認しておく
よく使う駅や電車では何かあった時に、どう身を隠すかをイメージしておくのが大事です。
どの車両が女性専用なのか、車両によって席タイプは異なるのか、非常ボタンやドアコックはどこにあるのか…などトラブル発生時には視界が狭まって見えなくなってしまうので、絶対に普段から確認しておくべきです。
電車内以外にも、駅でどこにエスカレーターやエレベーターがあるのか、どの階段から移動するとスムーズに逃げられるのかなどをしっかり把握しておきましょう。
また駅から逃げる際は、どこに逃げ込むかも確認しておくようにしましょう。
すぐに街に出られるのであれば最寄りのコンビニや警察署の場所も知っておくと安心です。
ターゲットになりやすい人はより警戒する
不特定の相手を傷つけるのが、通り魔事件なんですが、犯人も「自分よりも体格や筋力などで自分よりも弱そうな人」をターゲットにする傾向があります。
犯人が成人男性だった場合、やはり狙われやすいのは「子供」「女性」「高齢者」となります。
出来るだけ成人男性と一緒に電車に乗ったり移動するのを推奨しますが、電車に一人で乗る場合は、屈強そうな男性の近くに座るのも対策の一つになります。
それすら難しい場合は、「今私は危険なシチュエーションなんだ」という自覚を持ち、いつもよりも警戒心を強めるようにしましょう。
不審者とは距離を置く
街でたまに見かける明らかに様子がおかしい人。
「こんなことしたら失礼かも」と思うかもしれませんが、出来るだけ距離をおきましょう。
【こんな様子の人は要注意!】
- ブツブツと独り言を言っている
- 奇声をあげている
- 挙動不審
- 同じ場所を行ったり来たりしている
- 顔を隠すように目深に帽子を被っている
電車内であれば車両を変えたり、ホームであれば距離をとりつつ背中を見せないことを意識しましょう。
エレベーターや喫煙所など個室になるような場所で一緒になってしまった場合は、早急に立ち去りましょう。
ホームの先頭に立たない
電車や駅で人を傷つける方法は刃物や凶器によるものだけではありません。
稀に起きるのが、電車を待っている時に突き落としに遭う被害です(たまにアニメやドラマでもありますよね)。
列の後半(5人目以降)に並んでいる場合、かなりの力技を駆使しないと突き落としはできません。
しかし最前列に並んでいて、かつ警戒心を解いている人やスマホをいじっている人は、勢いよく体当たりしてしまえば一発です。
リスクを避けるために出来るだけ最前列や前方に並ぶのはやめましょう。
またやむを得なく先頭に立つ場合は、周りをしっかり見渡して、スマホなどをいじらないように気をつけましょう。
電車で通り魔に遭遇した時に絶対にやってはいけないNG行動
ここまでは駅や電車内で通り魔と遭遇しないために、自分がターゲットにならないためにできることをご紹介しました。
ここからはどんなに予防策を打っても、運悪く通り魔に遭遇してしまった時の対処法についてご紹介します。
【絶対にダメ!通り魔へのNG行動】
- 走行中に外に逃げようとする
- 通り魔に立ち向かう
- 近距離の通り魔に背中を見せる
- しゃがみ込む
走行中に外に逃げようとする
電車の中で通り魔と直面してしまったら、もちろん逃げるのが大事なんですが、密室なので逃げ場が限られてしまいます。
しかし走行中の電車・新幹線・地下鉄の外に逃げるのは別の危険が発生します。
走行中の電車は想像以上にスピードが出ているので、まず無事に着地できずに怪我をしてしまいます。
また電車によっては思わぬ場所に電線が通っていることもあります。怪我なら治りますが、感電の場合は最悪死に至ります。
逃げる場合は出来るだけ電車内にしましょう。
通り魔に立ち向かう
犯人と直面したり、隅に追いやられたりしない限り、絶対に通り魔と戦おうとしないでください。
決して「自分ならできる!」と過信しないでください。
相手は計画的に来ていますし、武器も持っています(さらに隠し持っている可能性だってあります)。
体格的に通り魔よりも優っている男性の方であったとしても武器を持っていたり、どんな攻撃を仕掛けてくるか分からない人と対峙するのはリスクが大きすぎます。
絶対に逃げて自分の命を守ることを第一優先にしてください。
近距離の通り魔に背中を見せる
犯人とまだ距離がある場合は背中を見せて逃げても大丈夫です。
但し、もう手が届くような射程圏内に追い詰められてしまった場合、背中を見せるのは危険です。
怖いかもしれませんが、相手の動きから目を離してはいけません。
防犯グッズが手元にない場合は、持っているカバンや着ているジャケットを振り回して相手を怯ませることも可能です。
また新幹線は座席を取り外して盾にすることができます。
まずは相手の隙を作って逃げるチャンスを作ることだけを考えましょう。
しゃがみ込む
あまりの恐怖で腰が抜けてしまったり、転んだり、怖くて縮こまってしまう方もいると思います。
でもそんなこと言っていられないのが通り魔で、逃げられない人・逃げるスピードの遅い人は狙われやすくなります。
まずは一目散に逃げることを優先してください。
また転んだりつまづいたりしては犯人に追い付かれてしまう可能性があるので、歩きにくい靴なら脱ぐなどして一番早く動ける格好にしましょう。
そして近距離では武器になる荷物も、逃げる時は邪魔になるだけなので、距離があるならばそれを捨てて逃げてください。
電車で通り魔に遭遇したら取るべき行動まとめ
通り魔対策はあり得ない想定を常日頃からして、「もしも通り魔が出たら…」とシミュレーションしておくことが大切です。
【通り魔に遭遇した時に取るべき行動】
- とにかく逃げる
- 逃げ場がないなら盾になるものを探す
- 悲鳴じゃなく明確なSOSを出す
- 避難場所に逃げ込む
- 身を隠す
とにかく逃げる
とにかく逃げることだけを考えてください。
荷物も服装もどうでもいいので、まずは犯人から逃げて距離を取ることを優先しましょう!
逃げ場がないなら盾になるものを探す
電車内で通り魔と遭遇してしまった場合、逃げ場がどうしても限られてしまいますし、乗客が多い場合はパニック状態になってうまく身動きが取れないことも。
そう言った場合は自分のカバンやスーツケース、座席など盾にできるものを探しましょう。
逃げられない場合は、時間を稼ぐ・相手を怯ませることが重要になってきます。
盾にできるものがない場合は、着ている服(ジャケット)や履いている靴など何か硬いものを探して応戦できないか考えてください。
悲鳴じゃなく明確なSOSを出す
何かあった場合は「助けてください!」「警察を呼んでください!」と明確な言葉にして助けを求めるようにしましょう。
「きゃー」と悲鳴を上げると、周りは異変に気付きますが状況判断に時間がかかってしまいます。
とはいえ、パニック状態では悲鳴が精一杯という方の方が多いと思いはず。
そんなときのためにも万一のことを想定して、どう声を出すかなどのイメトレ・シミュレーションが重要です。
避難場所に逃げ込む
電車内ではなく駅構内などで通り魔に遭遇してしまった場合は、駅員さんのいる部屋や駅構外など、避難すべき場所を探してそこに逃げてください。
急に近くの避難場所を探すなんて誰にとっても難しいです。
だからこそ日頃から避難できる場所やルートを調べておく必要があるのです。
やるべき行動や行くべき場所が普段から分かっている人とそうでない人では動きのスピードが違います。
いざという時に「あぁ…どうしたらいいんだろう」という無駄な時間を使わないように、日頃からイメトレしましょう。
身を隠す
通り魔は無差別テロと同じで、誰を傷つけるか決めていません。
「ただ近くにいる人」「目に見えた人」をターゲットにします。
ですので、逃げる際に大事なのが、ただ遠くに逃げるのではなく、犯人から見えないような場所に身を隠すことです。
こちらも電車内では難しいかもしれませんが、出来るだけ標的にされないように目立たない場所を目指しましょう。
まとめ
今回は駅や電車で通り魔に遭遇しないための予防策と、遭遇してしまった時の対処法についてご紹介しました。
いつ遭遇するか分からないからこそ、日頃から警戒心を持つことと、こういうときはどうするというイメトレを繰り返していざという時にすぐ動けるようにしておくことが大切です。
日本でも毎年通り魔事件は起きていて、もはうや他人事ではありません。
「あの時こうしておけば…」と後悔しないように、しっかりと準備しておきましょう。
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