夏の後半になると、台風のシーズンがやってきます。
大型の台風や直撃に備えて事前に準備しておきたいですが、何からすべきかわからない方も多いと思います。
そこで今回は台風に向けて準備すべきことや、逆にやってはいけないような注意事項についてご紹介します。
台風が来る前にやるべきこと
実は私は大型の台風が毎年のように直撃する鹿児島県出身で、現在北海道在住なんですが、台風に慣れているエリアの人は準備も対策も慣れています。
台風がほぼほぼ来ない、生まれも育ちも北海道の友人は「台風って何か飛んできたりするの?何か準備しないといけないの?」と何から手をつけるべきか分からないそうです。
しかしこの記事をご覧になっている方は、恐らく台風にあまり慣れていない方だと思います。
そんな方に向けて台風が来る前にやるべきことを、7点に絞ってご紹介します
【台風が来る前にやるべきこと】
- 家の外の台風(強風)対策
- 家の中の台風対策
- 停電やバッテリー対策
- 断水対策
- 避難用の非常用バッグの準備
- 避難経路・避難場所の確認
- 家族と情報共有
家の外の台風(強風)対策
台風時はあり得ないほどの強風が吹きます。
植木鉢が上から落ちてきたり、シャッターが飛んでいったり、飛んできたもので窓が割れてガラスが散ったり、屋根が飛んだり…なんてこともあるんです。
自分自身が外出して怪我しないことも大事ですが、近所の方や近くを通った人に怪我をさせないことも大事です。
ですので自宅にあって、飛びそうなもの、飛んできたもので壊れそうなものは対策が必要です。
【家の外の台風対策】
- 物干し竿を屋内に入れる
- 植木鉢を風の影響を受けない場所に移す
- 屋根や塀の点検をする
- シャッターや雨戸がある人は使えるか確認
- ガソリンは満タンにしておく
家の中の台風対策
外の準備が完了したら、今度は家の中の台風対策です。
住んでいる場所が川や海から近いか、住んでいる場所が何階なのかでも対策内容は変わってきますが、やっておくべき準備内容をまとめたいと思います。
【家の中の台風対策】
- 窓をテープや段ボールで補強する
- 土嚢などで玄関の浸水対策
- 電化製品を高いところに移す
- 漏電対策で抜けるものはコンセントを抜く
- トイレに水のうを設置し下水の逆流対策
ここでは細かいノウハウなどは省略しますが、上記5点は忘れないように行いましょう。
停電やバッテリー対策
昔に比べて家電の種類も増え、スマホなど充電が必要なものも増えたので、電気の供給がストップすると大変なことになりますよね。
対策皆無のオール電化の家なんて、為すすべもなくなります。
停電に向けてやっておくべきことをご紹介します。
【停電やバッテリー対策】
- 充電が必要なものは充電満タンにしておく
- モバイルバッテリーを購入しておく
- ポータブルのバッテリー(電源)もあるとさらに便利
- 暑さ対策で保冷剤や大きめの氷を用意
- 冷蔵庫・冷凍庫の対策
- カセットコンロを用意
停電すると、冷蔵庫の冷やす機能ももちろんなくなってしまうので、事前に保冷剤を準備したり、ペットボトルの水を凍らせるなどして冷凍食品などが悪くならないように準備しましょう。
夏は気温も暑いので、クーラーが使えなくなるときついですよね。その対策としても保冷剤は便利なので多めに準備しましょう。
またオール電化の家だと、お湯を沸かすこともできないので、カセットコンロを持っておくとインスタントラーメンや食事の幅が広がるのでおすすめです。
断水対策
意外と知られていないのが、台風の際に断水されることがあること。
電気を使用する送水ポンプが使えなくなったり、大雨などが原因で取水施設や水道管が破損したりすることが主な原因です。
水不足じゃ無いのに、断水になる可能性があるので、必ず断水にも対策をしておきましょう。
【断水対策】
- 飲料水・調理水を確保
- 洗濯やトイレを流す水を確保(風呂水を貯めておく)
飲んだり調理するのに使用する水は1日1人3リットルです。
ミネラルウォーターを購入しておいてもいいですし、清潔なポリタンクで水道水を保管するようにしましょう。
飲料用でなければ、貯めておけば使えるので、お風呂にお水をはって貯めておくのがおすすめです。
避難用の非常用バッグの準備
避難となると何日で戻れるかわかりません。
最低でも3日分の食糧や生活必需品が必要だとされています。
どんなものを備えたり、準備すべきかについては、次の章で細かくご紹介しますので、ご参照ください。
避難経路・避難場所の確認
各市町村には災害時の避難場所が決められており、それは事前に確認することができます。
また逆に避難時に「ここは危険です」という場所もリストアップされています。
調べ方としては、お住まいの地域名+防災情報マップやお住まいの地域名+ハザードマップで検索をすると出てきますので、確認するようにしましょう。
家族と情報共有
避難経路や避難場所を調べたら、必ず家族と共有するようにしましょう。
もちろん同居している家族はシェアされると思いますが、遠くに住んでいる親族にも知らせておくと、何かあった時に対応してもらえるのでおすすめです。
また避難経路に関しては、数パターン作成しておきましょう。
「もしあの川が氾濫していたら、このルートを使おう」
「この道は見通しが悪いから、夜間だったらここを使おう」
など話しておくと、いざという時にイメージができているので安心です。
そして災害用伝言ダイヤルの使い方も家族内で確認しておきましょう。
「え、使い方わからない!」という方は今のうちにご確認ください。
非常用・避難用バッグの中身で準備すべきもの
避難命令・避難指示が出た場合、すぐに支度をして避難所に向かわないといけません。
焦った時に起こりがちなのが「大事なあれを持ち出し忘れた」とか「あれがないと避難所で不便だな」という忘れ物です。
近年避難グッズがセット販売されていて、避難時に必要なものがひとまとめになっているものもあります。
そちらに追加する形で、自宅から持ち出すものがあれば、リスト化して避難グッズと一緒に常備しておくようにしましょう。
ここからは首相官邸のサイトより、非常時に持ち出すバッグに入れておくべき準備物をまとめます。
非常用バッグに入れて持ち出すもの
非常用バッグに入れて持ち出すものリスト
- 貴重品(現金・通帳・カード・身分証明書関係)
- 飲料3日分(1日3リットル)
- 食料
- 防災用ヘルメット・ずきん
- レインウェア
- 紐なしのズック靴
- 手動充電タイプの懐中電灯
- 手動充電タイプのラジオ
- 予備電池・予備充電器
- マッチ・ロウソク
- 救急用品(常備薬、絆創膏、消毒液など)
- 使い捨てカイロ
- ブランケット
- 軍手
- 洗面用具
- 歯ブラシ・歯磨き粉
- タオル
- 筆記用具・ノート
あると便利な感染対策グッズ
- マスク
- 消毒用アルコール
- ハンドソープ
- ウェットティッシュ
- 体温計
子供がいる場合に必要な準備物
子供がいる場合の準備物
- ミルク(キューブタイプ)
- 使い捨ての哺乳瓶
- 離乳食
- 携帯カトラリー
- 紙おむつ
- お尻拭き
- 携帯用おしり洗浄機
- ネックライト
- 抱っこ紐
- 子供の靴
女性の場合追加で必要な準備物
女性の追加避難グッズ
- 生理用品
- (サニタリーショーツ)
- (おりものシート)
- 中身の見えないゴミ袋
- 防犯ブザー
- ホイッスル
避難者が高齢者の場合の準備物
高齢者の追加避難グッズ
- 大人用紙おむつ
- 杖
- 補聴器
- 入れ歯
- 入れ歯用洗浄剤
- 男性用給水パッド
- デリケートゾーンの洗浄剤
- 持病の薬
- お薬手帳のコピー
こんなにもあるんですね。
特に複数の家族で住んでいる方、高齢者や子供がいる方は準備物が複雑になるので、ことさら事前の準備がおすすめです。
台風の時にやってはいけない注意事項
ここでは台風の時にやってはいけない注意事項をまとめます。
焦るとついついやってしまうのが人間なので、日頃からイメージトレーニングしておくことが重要です。
危険な場所を通る
危険な場所例
- 河川の近く
- アンダーパス
- 水路や側溝の近く
※特に剥き出しの場所は落ちる可能性があるので危険 - 土手や崖の近く
- 土砂災害危険箇所
災害の内容によって、危険な場所は異なります。
台風の場合はやはり「大雨」「暴風」によるトラブルが怖いので、リスクの高い場所には近づかないようにしましょう。
また避難が必要な場合は、あらかじめリスクの高い場所を調べておき、その道を避けて避難するようにしましょう。
エレベーターを使う
暴風で電線が切れると、停電しエレベーターが緊急停止する可能性があります。
エレベーターの故障で停止した場合は、修理の人がすぐに駆けつけてくれるかもしれませんが、台風時や停電時はいつ回復するか全くわかりません。
閉じ込められるのを避けるためにも、エレベーターの利用は控えましょう。
窓やカーテンを開ける
強い風で窓がガタガタいったり、外で大きい音がすると気になって様子を見たくなりますよね。
でもそういう時は飛来物が飛び込んでくる可能性が高いタイミングです。
ちょっと気になるから…、少しだけ外の様子を見てみよう…と軽い気持ちで窓やカーテンを開けてケガをしてしまっては大変です。
外の様子はテレビやラジオなどから収集するようにして、危険な行為を行わないように気をつけましょう。
車で避難する
台風や水害時に多いのが、車に必要な荷物を詰め込んで避難するという方です。
車の種類にもよりますが、30cmほどの冠水でもエンジンが止まってしまう車もあります。
そこで立ち往生してしまって、結局車を置き去りに…。最悪の場合ドアが開かなくなって車に閉じ込めらてしまい避難が遅れる…なんて危険性もあります。
もちろんケースバイケースですが、避難は天候の状況がひどくない時に徒歩でするのが基本ルールです。
長靴で避難する
足を守ったり、濡れないようにするために長靴が良さそう!と避難時に長靴を選ぶ方がいますが、実はこれNGです。
長靴は確かに水にも強く、雨の中を歩くにはもってこいなんですが、災害レベルの台風や大雨の場合、長靴の中に水が入ってしまい、かえって歩きづらくなる可能性があります。
それであれば、濡れてしまっても歩きやすい運動靴の方が安心です。
濡れるからサンダルで!というのもNGです。怪我をしないように、出来るだけ足を覆える運動靴を履くようにしましょう。
また冠水で、道路面が見えない場合は、何かにつまづいてしまったり、側溝やマンホールの溝に落ちてしまうリスクがあります。
そうならないためにも、杖や傘を持ち、歩くちょっと先を棒で突きながら歩くようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
避難レベルの台風は起きないことが一番ですが、天候をコントロールすることはできません。
また台風が来る直前になって準備をすると、必要なグッズが揃わなかったり、家族内での意思疎通が不足してしまう危険性があります。
何もない時から準備・備えることが大事です。
みなさんも何か起きる前にしっかり準備・情報の共有を行うようにしましょう。
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